セールスコピーで「買いたい」と思わせるテクニック①“ベネフィット”

 

 

“買いたい!”と思わせるのは商品の特徴ではなくベネフィット

 

セールスコピーのよくある用語の中に

「ベネフィット」という言葉があります。

ベネフィットとは一体何なのか?・・・

今回はこのベネフィットについて解説します。

 

ベネフィットはセールス用語のひとつで、

お客が商品やサービスを買うことによって得られるメリットの事です。

商品の説明をしようとする時、特徴ばかりを連呼する人がいますが

買い手が心を揺さぶられるのは特徴ではなくメリットを感じた時です。

 

これは胆に銘じてほしいのですが

Webサイト、広告、チラシ、全てのセールス媒体で

このベネフィットを盛り込むことができなければ

今すぐセールスを辞め人間相手ではない他のビジネスを始めるべきです。

 

そう言いたくなるくらい

ベネフィットはとても重要な要素です。

 

特徴とベネフィットの違いを例に挙げますが

特徴というのは

「このクルマはドイツ製で4,8Lの排気量があります。

馬力は何と400馬力。ツイン・ターボチャージャー付です。……」

これが特徴です。

 

そんな特徴を紙いっぱいに書き記したところで

読み手は「それがどうした。私にとってどんな得があるというんだ・・・」

となるわけです。

 

ベネフィットはそうではなく、

 

※大排気量になるとどんな得があるのか

※400馬力もの力があると、どんなメリットがあるのか

※ツイン・ターボチャージャーが付いていると何がいいのか

※ドイツ製のクルマにはどんなメリットがあるのか

※大排気量ならどんな得があるのか

これらがベネフィットです。

 

ベネフィットを謳うとこんな感じです。

 

このクルマは400馬力もあるので、

ちょっとアクセルを踏み込むだけで驚異的な加速が味わえます。

まるで身体全体がシートに押さえつけられるような感じで

さながらジャンボジェット機の離陸滑走のような豪快な加速感を味わえます。……

 

さすがはドイツ車。速度無制限のアウトバーンを走る事を前提に作られただけあって、

足周りが固く、高速でも地を這うようにボディが安定しています。

たとえ150キロで走っていても、何のストレスも感じる事なくレーン変更ができます。

しかもドイツ製だからシートが固く、何時間運転し続けても、お尻が痛くなりません。……

 

このように、特徴やスペックではなく、

その「特徴」から得られるメリット、これがベネフィットです。

 

ベネフィットはセールスコピーにおいてはとても重要です。

なぜなら、人は商品を買うと決めるのは、商品その物が欲しいというより

それを買うことによって得られる二次的メリット、

つまりベネフィットが欲しくて商品を買うからです。

 

あなたも日頃の買い物を思い浮かべてみてください。

商品を買うのは特徴や機能ではなく、それらがもたらす

ベネフィットに期待をし、モノを買っていることに気づくはずです。

 

ここで少し余談になりますが、

モータージャーナリストの徳大寺有恒さんという方を

ご存知でしょうか?

 

クルマ好きの人は知っている方も多いと思いますが

「間違いだらけのクルマ選び」というベストセラー本を書いた

自動車評論家です。

 

私が初めてベネフィットについて知らされた時、

この徳大寺さんが話していた、あるフレーズを思い出しました。

 

それは、

「なぜ日本ではこんなにも1Boxカーが流行っているのか」という

誰かの質問に徳大寺さんが答えていた時の事です。

 

徳大寺さんが言っていたのは

「日本人は別に1Boxカーが欲しくて買ってるんじゃないんですよ。

1Boxカーを買う事によって、今の自分の生活に何か変化が起こるんじゃないかという

期待感で1Boxカーを買うんです」というフレーズでした。

 

まさに「ベネフィットが欲しくて商品を買う」です。

 

日本でのそれまでのファミリーカーといえば、

圧倒的にセダンが主流でした。

 

日曜日ともなればお父さんはクルマを運転し、家族とどこかに出かける・・・。

 

セダンといっても、それこそ、

カローラ―からクラウンまでと、車体サイズや室内空間の広さは様々。

 

しかし、どんなサイズにせよ、家族4~5人が乗る中でのドライブは

さすがに窮屈さは否めません。

 

後部座席の真ん中に座らせられた人など、

「家で寝ていたほうがよかった」と思うでしょう。

 

家族サービスとはいえ、家族に不満が残るようでは

せっかくの誠意も台無しになってしまいます。

 

そこで、日本中がそんなクルマ社会を送っていた時、

突如到来したのが1Boxカー(ミニバン)だったわけです。

 

ミニバンには

家族5人が悠々とくつろげるほどのスペースユーティリティがあります。

 

「このクルマならゆったりとドライブが楽しめ、

    妻や子供に窮屈な思いをさせないで済む。・・・」

 

「週末には天体望遠鏡を後部座席に積み込んで、

    子供たちと天体観測に行くことができる。・・・」

 

「お父さん、また一緒に来ようね。・・・」

そんな言葉が聞こえてきそうです。

 

現在、多くのクルマのCMには、

このてのベネフィットが全面的に謳われているのがよく分かります。

 

 

人はスペック特徴モノを買うのではなく、

ベネフィットが欲しくてモノを買うと言うことを、ぜひ覚えておいてください。

 

そして、このベネフィットをセールスコピーにきちんと落とし込むことで、

「自分もこうありたい」という二次的メリットを思い描かせ

「欲しい」という欲求を駆り立てるのです。

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